日々茫然

主に読書記録(読書メーターまとめ)と身辺雑記です

『夏への扉』 ロバート・A・ハインライン

先日読んだ『配達あかずきん』に、この本がチラッと出てきました。
猫が出てくるSFとして、以前から気になっていたのですが、またこのタイトルを目にしたことで、やっと読んでみる気になりました。

 にゃんこの後頭部が魅力的です

1970年、技師のダニエル(ダン)は、文化女中器=ハイヤード・ガール(今でいう自動掃除機みたいなもの)を開発して親友と会社を興す。その後会社は軌道に乗り、経営は友人マイルズに任せ、自分は新しい発明に打ち込んで、ベルという婚約者もでき、順調な日々だった。しかし、ある日突然マイルズとベルに裏切られ、会社を追い出されてしまう。実用化目前の家政婦ロボット試作機や設計図も奪われ、失意のまま、愛猫のピートと共に冷凍睡眠で30年間の眠りにつく契約をしてしまう。冷凍睡眠を明日に控え、急に冷静になって二人と対決しようと乗り込んだものの返り討ちにあい、ピートともはぐれ、妙なクスリを打たれてベルの言うがままに一人で冷凍睡眠にはいってしまったダンは2000年、目を覚ました。そして…

面白かった!

調べてみると1957年に発表されたSFということで、1970年の世界も当時から見れば近未来っぽい部分があるし(自動掃除機なんて、つい最近ですよね。まだ普及もしてないし)、2000年ともなれば半世紀後のことだったわけで、今の私たちにとっても相変わらず想像の世界である「未来」の姿をしています。
でもそんなことは特別気にする必要がないくらい、SFとして楽しめました。パラレルワールドのような感覚です。

一緒に冷凍睡眠に入るはずだったピートがどこかへ行ってしまったまま、主人公が一人で冷凍睡眠にされてしまった時には、どうなることかとハラハラしました。
ピートはどうなるのさ~
愛猫家としてはそこが一番問題です
30年後も、当然ピートが現れる気配はないし…

それが一転、あることがきっかけで逆転のチャンスをつかんでからは、期待を込めて怒涛の勢いでページを繰り、ピートとの再会に至った時には、我が事のようにホッとしました。

その後も順調に計画は進み、見事ハッピーエンド。
未来において、ある事実をつかんだ所で、その後の大体の展開は読めてしまいましたが、むしろ期待通りに物事が進んでくれて気持ちよかったです。

タイトルが「夏への扉」の理由も、かなり早いうちに出てきますが、猫好きにとっては素敵なエピソードです

真面目な人が、ちゃんと幸せをつかむ話でした。